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3月から5月にかけて旬を迎える和ハーブ「よもぎ」は
日本各地で自生している野草の1つです。
よもぎは「ハーブ界の女王」という異名を持っており
古くから中国では「艾葉(がいよう)」という漢方薬として
怪我や病気の治療に使用されています。
またフランスではよもぎの近縁種であるニガヨモギや
オウシュウヨモギなどが自生しておりハーブとして
料理やお酒の材料として昔から親しまれています。
世界中の人々の健康と美容を支え続けているよもぎは
日本でも天麩羅やおひたし和え物などの材料として
食卓を彩ってきましたが中でもよもぎ餅は桜餅やぼたもちと同じく
春を感じさせてくれる和菓子として人気があります。
そこでよもぎ餅とはどのような和菓子なのか草餅とはどんな違いがあるのか
気になる効能やおいしい食べ方などを一挙ご紹介したいと思います。
見た目がそっくりなよもぎ餅と草餅の違いとは?
皆さんはよもぎ餅と草餅の違いをご存知ですか?
よもぎ餅は草餅の1種であり平安時代中期に
活躍していた和泉式部が描いた「和泉式部集」にて
『手筥にくさもちひ入れて奉る』と前書きがされており
その後に『花のさと心も知らず春の野に
いるいるつめるははこもちひ(母子餅)ぞ』という
歌が記されています。
母子餅とは春の七草の1つ「御形(母子草)」のことを指しており
御形を加えて搗いた餅を3月3日の桃の節句に食べて
身の穢れを祓い清めていました。
御形の香りには薬効があると言われており
御形がたっぷり詰まったお餅を食べることで
邪気が払われると信じられていたのです。
当時は砂糖やあんこなどは無かったため現在のような
草餅の味では無かったのではないかと言われています。
その後、御形たっぷりの草餅は時代の流れと共に
母と子を餅と一緒に搗くのは縁起が悪いと言われるようになり
日本各地に自生していたよもぎを加えて餅を搗くようになります。
実はよもぎの香りにも邪気を祓う力があると言われていたため
御形の代わりにピッタリだったのではないでしょうか。
ちなみに草餅という名は9世紀頃に記されたとされる
「日本文徳天皇実録」の嘉祥3年5月条にて「餻」と記されており
「クサイモチ」と訓じされています。
また草餅はよもぎ以外にも春菊などの葉物野菜を使用して作ることも可能です。
ただしよもぎ以外を入れて作った場合は通常の草餅となりよもぎを使用した場合のみ
草餅からよもぎ餅へと名称が変わるので覚えておくと良いでしょう。
よもぎ餅の効能といつ頃食べるべきなのか?
よもぎ餅の原材料であるよもぎは「ハーブの女王」と
呼ばれるだけあって優れた効果・効能を有しています。
その効果や効能とはいったいどのようなものなのでしょうか。
よもぎはほうれん草の3倍以上の食物繊維が含まれています。
よもぎに含まれている食物繊維は不溶性ですので
お通じの改善や痔の予防、ダイエット効果などが期待できます。
また体内に存在する有害物質を体外へ排出する働きも有しています。
よもぎといえば忘れてはいけないのがクロロフィル(葉緑素)の存在です。
クロロフィルは体内に摂り込まれると赤血球などに含まれる
ヘモグロビンの生成をサポートし造血効果を得ることができます。
そのため貧血の改善や予防、血中脂質の正常化などの効能を得ることが可能です。
またビタミンAの前駆体であるβカロテンも豊富に含まれているので
抗がん作用や免疫賦活効果を得ることが可能です。
さらに毛髪や視力維持、粘膜や皮膚の保護、呼吸器系を守る働きもあります。
他にも美白や美肌、ダイエットなど美容に関する効能や腸内環境の改善
ストレス緩和や口臭及体臭予防など生活習慣病や老化の予防に絶大な効果を発揮します。
なかでもよもぎの持つAGEsを分解することのできる
抗糖化作用は女性たちから注目を集めており
よもぎ餅やよもぎ茶など積極的に摂取される方々も大勢いらっしゃいます。
さてそんな優れた効果や効能を持っているよもぎですが
本来いつ頃食べるものなのでしょうか?
よもぎ餅の歴史を見ますと3月3日の上巳の節句(桃の節句・ひなまつり)や
5月5日の端午の節句、お花見など春の行事の際に食べられていることが分かります。
先程もご紹介しましたが3月3日によもぎ餅を食べるのは
身の穢れを取り払い清めるためですが端午の節句では
菖蒲やよもぎを軒先へ吊るしたり浴槽へ入れて
無病息災を祈願したりしていたため現在もその名残が残っており
春の行事の際によもぎ餅を食べて子どもたちの健やかな成長を祈願するそうです。
ではよもぎ餅の美味しい食べ方やアレンジの方法について
お伝えしたいと思います。
大量に作り過ぎてしまったときやちょっと飽きたときなど
利用してみてくださいね。
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