こどもの日に柏餅を食べる由来とは?葉っぱは食べるもの?



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ゴールデンウィーク最終日となる5月5日はこどもの日ですね。

 

こどもの日は「子どもの人格を重んじ子どもの幸福をはかると共に
母へ感謝する」という意味が込められており1948年に制定された祝日です。

 

ここで指す「子ども」とは男児・女児関係なく全ての子どものことを指しており
最後の「母に感謝する」というのは初めて知った方も多いのではないでしょうか。

 

ですが現在では女の子の健やかな成長を願う日を3月3日お母さんへ
感謝をする日は5月の第2日曜日とされておりこどもの日である5月5日は
男の子の健やかな成長を願う日として認知されています。

 

さてこどもの日といえば忘れてはならないのが「柏餅」です。

 

柏餅とは甘くておいしいあんこを「しんこ餅」と呼ばれる上新粉と
くず粉を混ぜて作ったお餅で挟み込みその上から柏の葉を二つ折りにして
優しく包んだ和菓子
なのですが柏餅は関東地方発祥の和菓子であり
関西地方ではあまり食べられていないのです。

 

そこで今回はこどもの日の定番スイーツ「柏餅」の歴史や由来
正しい食べ方や関西地方との違いなどをご紹介したいと思います。

 

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こどもの日に柏餅を食べるようになった由来や意味とは?

 

こどもの日の定番スイーツとして有名な柏餅ですが
なぜこどもの日に柏餅を食べるようになったのかご存知ですか?

 

柏餅が誕生したのは1745年から1786年の徳川9代将軍の家重から
10代将軍の家治の江戸時代の頃だと言われています。

 

現在「柏餅」という言葉は俳句の世界では夏の季語として扱われておりますが
1641年に斎藤徳元という俳人によって俳句の季語を記した「拝諧初学抄」という書物には
5月の季語として柏餅の名は記載されておりませんが1661年から1673年頃に成立した
「酒餅論」という書物には柏餅が紹介されているためそれ以前には柏餅という
食べ物は存在しなかったことになります。

 

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柏の葉は古くから神様へのお供え物を置くための器として
用いられており神聖な樹として扱われてきました。

 

柏の葉は新芽が出るまで古い葉を落とさないため
「子どもが生まれるまで親は生き続ける」や「跡継ぎが絶えない」という
意味が込められるようになり子孫繁栄の象徴として
レンコンや豆類・数の子などと同じく縁起物の1つとなっています。

 

また柏の葉には優れた抗菌作用がありさらに
お餅を食べる際に手が汚れないというメリットもあります。

 

柏餅の正しい食べ方とは?柏の葉は食べても安全なの?

 

日本生まれの柏餅は縁起物として今でもこどもの日の
定番スイーツとして食べられておりますが柏餅を包んでいる
葉っぱは食べても良いのか悩むときってありませんか?

 

桜餅は食用可能な八重桜の葉でお餅を包んでいるため
食べても問題ありませんが柏餅の葉はがっちりしているうえ
独特な香りもするため食べるのに抵抗がありますよね。

 

そのため柏餅の葉は「食べない」のが常識となっています。

 

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こどもの日と呼ばれる端午の節句は旧暦時代から行われている
年中行事ですが新暦になり季節がずれたため柏餅に柏の新芽を
使うことが出来なくなったため硬くて筋張った葉を
用いるようになったと言われています。

 

そのため現在柏餅に用いられている柏の葉は前年度に収穫された
葉を保存しておいたものであり腐らないように1度乾燥させたり
ニガリへ漬けたものですので食べても美味しくありません。

 

また現在使用されている柏の葉は国産のものではなく中国など
国外から輸入されているものが多いためしっかり残留農薬検査などを
行っているといえどもあまり食べたいという気持ちにはなりませんよね。

 

さらに柏餅と謳いながらサルトリイバラやナラガシワ・コナラなど
柏の葉ではない植物の葉でお餅を包んでいるお店もございます。

 

特に西日本では槲(かしわ)が自生していないため
関西地方で柏餅を作るのはとっても大変なことです。

 

ですが本物の柏の葉は食べても毒はありませんので今まで
知らずに食べていた方や柏の独特な風味が好きだという方はご安心ください。

 

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餅と粽(ちまき)の違いとは?

 

柏餅は江戸発祥の和菓子のため関東地方では
こどもの日に柏餅を食べるのが一般的です。

 

しかし関西地方では中国から伝わった粽(ちまき)を
こどもの日に食べるのが常識となっています。

 

なぜ関東地方と関西地方では食べるものが違うのでしょうか。

 

こどもの日の正式名称は「端午の節句」と
言うのは皆さんご存知かと思います。

 

端午の節句は元々中国発祥の年中行事で日本へ伝わったのは
関西地方に都のあった奈良時代だと言われています。

 

このとき端午の節句と共に伝わったのが粽と呼ばれる食べ物で
関西地方では端午の節句になると粽を食べるという文化が誕生したのです。

 

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一方関東地方では古くから縁起物として扱われ子孫繁栄のシンボルである
柏の葉を使った和菓子を誕生させ端午の節句の際に食べるようになったと言います。

 

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もちろん江戸時代前にも柏餅は存在しておりしば餅やかたら餅という名で
団子のようなかたちをした定番の和スイーツだったそうです。

 

江戸で誕生した柏餅ですが参勤交代によって全国各地へ広まったそうですが
関西地方では槲の樹が自生していないため、柏餅はあまり浸透しなかったようです。

 

ちなみに柏餅の「柏」ですがヒノキ科の針葉樹である
コノテガシワのことを表しているため、正式には「槲餅」となります。

 

柏餅に用いられている柏の葉はブナ科の落葉高木のことであり
実は江戸以外の地域では槲の葉ではなくサルトリイバラを
用いて柏餅を作るのが一般的だったそうです。

 

柏餅と粽の決定的な違いは柏餅は縁起物
粽は無病息災として食べるものであり
意味が大きく異なります。

 

また粽は楝樹という樹木の葉で包んでおり
柏餅は槲の葉を使って包んでいる点です。

 

まとめ

 

柏餅についてご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。

 

こどもの日に食べる柏餅ですが粽に比べると歴史は浅いですが
食べる人のことをしっかり考えており健やかな男児の成長と
今後の日本のためを思って誕生した和菓子です。

 

今まで柏餅を食べたことの無い方は1度食べてみてはいかがでしょうか。

 

 

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